集合修習

 法曹(裁判官、検察官、弁護士)になるための司法試験はわりと知られていますが、実は、それに合格しただけでは法曹にはなれません。法曹資格を得るためには、司法試験に合格後、司法修習生として、司法研修所にて約1年間の司法修習(研修)に臨んだ後、卒業試験(司法修習生考試)に合格する必要があります。
 その司法修習は、導入修習→分野別実務修習→A班:集合修習→選択型実務修習(B班:選択型実務修習→集合修習)→卒業試験という流れで実施されます。特に、導入修習と集合修習は司法研修所にて実施され、座学、演習を通じて法曹に必要な知識を身に着けていきます(実務修習は全国各任地の弁護士会、裁判所、検察庁で実施)。今年度は、全部で22クラスあり(1クラス当たり60~65名程度)、各クラスに5名の担任教官が付きます。この5名は民事・刑事のそれぞれの弁護士、裁判官と検察官で構成されます。私は、B班のあるクラスの弁護教官を担当しています。
 昨年12月の司法研修所での導入修習で教えた修習生たちは、今、任地で選択型実務修習中。その修習生は任地から司法研修所に戻り、10月から集合修習に励みますます。集合修習を修了するとすぐに卒業試験、そして法曹への一歩を踏み出します。
 修習生たちへの責任を感じつつ、任地で成長した教え子と再会できることが今から楽しみです。
                                      弁護士 廣田