罰則化。生活にも影響ありそう。

インターネット上の動画共有サイトなどには、著作権を侵害する違法配信が無数に存在しています。
例えば動画共有サイトで好きなアーティスト名を検索すると、簡単に違法配信されている音楽をダウンロードして聴くことがきてしまいます。

その結果、お金をだしてCDを買わなくても、タダで好きな音楽を聴くことができていました。そのことが、正規コンテンツの流通の大きな阻害要因となり,コンテンツ産業の健全な成長を阻害するのではないかということが指摘されてきていました。

これまで法律(著作権法)は、このような違法配信されている音楽等をダウンロードすることについて、民事上の違法性を認めつつも、刑罰を定めるには至っていませんでした。

しかし、先月20日、違法ダウンロードの刑罰化を定める著作権法の一部改正案が参議院本会議で可決成立しました。

刑罰化は、本年10月1日から施行されます。
法定刑は、「2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金またはその併科」と、軽くありません。
安易に、ダウンロードをすることは、このような刑罰のリスクを負うことになります。
まだまだ刑罰化を知らない人は多いと思います。
家族や友人に呼びかけなければと思います。

この法律改正については、反対の意見も多く、日弁連は平成23年12月15日に反対の意見を表明しており、平成24年6月21日の会長声明では白紙に戻すよう強く求めています(日弁連ホームページ)。

「アノニマス」の日本に対するサイバー攻撃などの報道をきっかけに、社会的関心も高まっています。

今後、「違法ダウンロードの刑罰化」がどのように運用されるのかを、注視していきたいと思います。

弁護士K